—— 仕事内容を具体的に教えてください。

葬儀で使われる生花祭壇を作成する仕事です。フラワーセンターの事務所で一本一本、花を選んでデザインをつくり、葬儀が行われるホールに運び、祭壇に配置します。参列者は遠くから祭壇を見るものなので、それを意識して作成しています。その後、ご遺族の方のお話を聞いた営業担当と相談しながら、微調整をして完成させていきます。
花という「生もの」を相手にするのがこの仕事の難しいところでもあります。葬儀が行われる時間に一番いい咲き方になるよう逆算して花を選ぶのですが、夏場だと咲き過ぎてしまったりと、管理にも気を遣います。

—— 今の仕事を選んだ経緯を教えてください。

私は中途採用で入社しているのですが、前職は生花とはまったく関係のない業種でした。実際、花の挿し方も道具も知らなければ、花の種類も分からない、そんな状態でした。最初は配送スタッフとして働きながら、生花の基礎を学んでいきました。

—— 職場の雰囲気、働く環境はいかがですか。

祭壇のフラワーデザインというと、花を相手に黙々と作業をしているイメージがあるかもしれませんが、実はコミュニケーションがとても大切な仕事です。故人様の雰囲気を花で表現するといういわばイメージの世界なので、現場で一緒に働くスタッフや営業担当、あるいはご遺族の方々と密にコミュニケーションをとりながらでないとできない仕事です。

—— この仕事のやりがい、好きなところはどんなところですか。

生花祭壇のデザインは、決まっているようでそれほど決まっていないものなのです。ご遺影と営業担当から聞いたイメージを基に、亡くなられた方の面影や葬儀の雰囲気を想像して、デザインを作成します。そこがやりがいであり、大変なところでもありますね。

—— 就活生に向けてのメッセージをお願いします。

葬儀におけるフラワーデザインは遺族の想いや故人様のイメージを表現する仕事です。ルールやマニュアルに頼らず、コミュニケーションの中で自分なりの答えを見つけ、試行錯誤しながら経験を積んでいきます。その為、さまざまな立場の人と丁寧なコミュニケーションが必要となります。